2025.07.13
つくる責任つかう責任
「未利用魚」の活用プロジェクト




こんにちは!
今回は山川町漁協とSHIROYAMA HOTEL kagoshimaがタッグを組んで実施した「未利用魚」の活用プロジェクトについてご紹介します。
山川町周辺の海では、アマモ場(藻場)が豊かな海の生態系を支えています。
しかし、近年は海水温の上昇や漁業者の減少などの影響で、アマモを食べてしまう「イスズミ」や「アイゴ」などの魚が増加し、
藻場の保全が課題となっています。
さらにこれらの魚は市場価値が低く、いわゆる「未利用魚」とされてきました。
- 【海藻に群がるイスズミ】 ※山川町漁協川畑さん提供
の同時解決を目指す目的で始まりました。
2025年5月
山川町漁協の川畑さんとホテルの和食料理長による打合せが行われ、活用法としてイスズミのお弁当を開発することになりました。
そもそもイスズミが海の厄介者として未利用魚になっている理由は独特の臭みにあります。
今回の課題はいかに臭みを無くし、おいしいお弁当を作るか、ということ。
明暗は料理長の腕にかかっています。
ここから、試行錯誤の日々がはじまりました。
そして2025年6月24日
長﨑和食料理長の
「臭みは取るが、旨みは残す」という言葉の通り、イスズミ本来の美味しさを引き出した目にも鮮やかな特製弁当が完成しました!
- 【出来上がった特製イスズミ弁当】
まさにイスズミ尽くしの逸品です。
お披露目の際は、山川町漁協の方々も「まさかここまでの仕上がりとは・・・」と驚きを隠せない様子でした。
そして、できあがったお弁当を鹿児島県庁にお届け。塩田知事に試食していただくことになりました。
塩田知事からは「全く臭みを感じない。とても美味しい。」という嬉しい感想。
さらに、「環境にも優しく、皆さまの所得向上にも繋がる一石二鳥の取組であり、
引き続きこの取り組みを続けていただきたい」という力強い応援メッセージも頂きました。
- 【塩田知事に料理説明をする長﨑料理長】
残念ながらこのお弁当は今のところ一般販売の予定はありませんが、
今後は一緒に環境保全活動に取り組んでくれる人たちなどに提供したいと思っています。
本プロジェクトが地域の海洋環境保全と食文化の新たな可能性を切り拓く試みとして、今後も注目されることを願っています。
SHIROYAMA HOTEL kagoshimaと山川町漁協は、今後もブルーカーボンプロジェクトや未利用魚の有効活用を通じて、
持続可能な漁業と地域活性化を目指して参ります。