2025.09.15
住み続けられるまちづくりを
「山城・城山が面白い!」連載開始
そこで今後数回にわたって,山城「城山」をテーマとして連載します。
【第1弾】 城山は「上山城」として歴史の舞台に登場
城山の歴史で注目されるのは島津氏や西郷さんですが,その歴史を開いたのは,上山(うえやま)氏とされています。
南北朝の動乱の中,豊後国(現在の大分県)の豪族であった上山氏が鹿児島入りし,14世紀半ばには城山の山頂に城を築いたと考えられています。(参照「薩摩日地理纂考」)
その頃の城は,普段は居住地ではなく,合戦の時立てこもる砦で「山城」でした。
上山城は,現在の城山展望台~市営駐車場~ドン広場の一帯。
平地部の見通しがきき,地形的にも守りやすかったことから山城に適していたのでしょう。
「Google Earth」
(ただし,近世の鹿児島城を築いた際に,大きく改修された可能性があります)
写真は城山の最高地点(NHKの塔がある付近)から新照院・草牟田側を撮っています。
城山は地形的にこの甲突川の方向からの攻撃(点線の矢印)への防御が難しいとされています。
防御拠点として設けられたと考えられます。
曲輪が設けられたのは上山氏の頃(中世)なのか,島津氏の頃(近世)なのかは不明とのことですが,今後の調査による解明が待たれます。
第2弾もお楽しみに!